バナナの葉をお皿に
「バナナの葉をお皿にして食事をするのは南インドだけですか?」
という質問をいただいたので、調べてみました。
1) バナナの伝播
http://www.banana.co.jp/basic/knowledge/history.html
バナナが育つ地域では何らかの形で葉も活用しているのではないかと思い、まずはバナナが生える地域を確認。
原産地はマレー半島、フィリピンあたりで、そこから世界へ。
2) インドでバナナが採れる州
http://www.mapsofindia.com/indiaagriculture/fruits-map/banana-producing-states.html
下にスクロールすると出てくる2つ目の地図のほうです。インドにもバナナが育たない州があるんだねぇ。でっかい国だもんね…
ちなみに1つ目の地図でケーララ州が入っていないのは、地図を見る限り、単に面積が小さくて生産量がトップ10に入らなかっただけかと。
3) Google「画像」検索
検索したキーワードは ”banana leaf”as a dish
インド料理じゃなさそうなものもたくさん!
4) バナナの葉の料理 レシピ集
http://e-food.jp/recipe/tag/bananaleaf/
サイト内の検索窓に「バナナの葉」と入れると更に出てきます。
皿としての使用例ではないけれど、世界のあちこちで蒸し焼きなどの調理に大活躍の様子。
5) 人々の見解
実名登録制のQuoraというサイトで「南インドの諸州ではなぜ伝統的な料理をバナナの葉に盛るのですか?」という質問に寄せられた46件の回答の中にもいくつかヒントが。
読んでる私もヒマ人だけど、書いてるこの人たちも相当ヒマだよね。
あんまりヒマじゃない人のためにピックアップしますと…
Manish Royさん
2016年6月9日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
ひとつ指摘しておくと、〔バナナの葉は皿として〕南インドだけで使われているわけではありません。北インドでもいろんな場面で、たいがいは大勢の人が一度に会食するとき使われています。たとえばPriti bhoj(というパーティ)です。私は北インド(ビハール州)のブラーミンの家庭で育ちましたが、何度もそういうことを体験しています。とはいっても、南インドではバナナの葉がもっと使われているというのは本当だと思います。
Abhinav Baruahさん
2016年6月9日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
バナナの葉を〔皿として〕使う地域はインド南部だけではありません。北東部の州であるアッサムにもjolpaan(朝食時に供されるアッサム風の「スナック」)をバナナの葉に盛って出すという伝統があります。実のところ、寺院でのprashaadもバナナの葉に盛られます。アッサムのprashaadはヒヨコ豆といろんな果物です。〔prashaadの写真あり〕
Dushyant Chauhanさん
2015年5月17日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
〔南インドについては多くの方がすでに詳しく回答しているので〕北インドでも伝統的にベンガル菩提樹「SalまたはBanyan Tree leaves」で作った「Pattal Leaf plates」が使われてきたことは指摘しておきたいと思います。
※1 〔 〕は私が補った言葉、( )はご本人が書いたもの。
※2 申し上げるまでもありませんが、実名登録制サイトとはいえ、記されている個人の見解が事実か、また、客観的にみてどれほど正確かは分かりません。
私はこういう掲示板的な情報を鵜呑みにはしませんが、リサーチの手がかりとして使っています。たとえば文中にある行事や物の名前で、ここからさらに検索をかけるなど。
6) 北インドの葉皿
上のDushyant Chauhanさんの回答に出てくる北インドの葉皿の写真。
インド各地、そして世界のあちこちで、どんな植物がお皿として、あるいは調理のツールとして使われているか、もっと調べてみたくなりますね。
楽しいご質問ありがとうございました!