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2017-02-14 | Blog, バナナの葉

バナナの葉をお皿に



「バナナの葉をお皿にして食事をするのは南インドだけですか?」
という質問をいただいたので、調べてみました。

1) バナナの伝播

http://www.banana.co.jp/basic/knowledge/history.html

バナナが育つ地域では何らかの形で葉も活用しているのではないかと思い、まずはバナナが生える地域を確認。
原産地はマレー半島、フィリピンあたりで、そこから世界へ。

2) インドでバナナが採れる州

http://www.mapsofindia.com/indiaagriculture/fruits-map/banana-producing-states.html

下にスクロールすると出てくる2つ目の地図のほうです。インドにもバナナが育たない州があるんだねぇ。でっかい国だもんね…

ちなみに1つ目の地図でケーララ州が入っていないのは、地図を見る限り、単に面積が小さくて生産量がトップ10に入らなかっただけかと。

3) Google「画像」検索

https://goo.gl/IK4HZr

検索したキーワードは ”banana leaf”as a dish
インド料理じゃなさそうなものもたくさん!

4) バナナの葉の料理 レシピ集

http://e-food.jp/recipe/tag/bananaleaf/

サイト内の検索窓に「バナナの葉」と入れると更に出てきます。
皿としての使用例ではないけれど、世界のあちこちで蒸し焼きなどの調理に大活躍の様子。

5) 人々の見解

https://goo.gl/9vYhFg

実名登録制のQuoraというサイトで「南インドの諸州ではなぜ伝統的な料理をバナナの葉に盛るのですか?」という質問に寄せられた46件の回答の中にもいくつかヒントが。
読んでる私もヒマ人だけど、書いてるこの人たちも相当ヒマだよね。

あんまりヒマじゃない人のためにピックアップしますと…

Manish Royさん
2016年6月9日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
ひとつ指摘しておくと、〔バナナの葉は皿として〕南インドだけで使われているわけではありません。北インドでもいろんな場面で、たいがいは大勢の人が一度に会食するとき使われています。たとえばPriti bhoj(というパーティ)です。私は北インド(ビハール州)のブラーミンの家庭で育ちましたが、何度もそういうことを体験しています。とはいっても、南インドではバナナの葉がもっと使われているというのは本当だと思います。

Abhinav Baruahさん
2016年6月9日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
バナナの葉を〔皿として〕使う地域はインド南部だけではありません。北東部の州であるアッサムにもjolpaan(朝食時に供されるアッサム風の「スナック」)をバナナの葉に盛って出すという伝統があります。実のところ、寺院でのprashaadもバナナの葉に盛られます。アッサムのprashaadはヒヨコ豆といろんな果物です。〔prashaadの写真あり〕

Dushyant Chauhanさん
2015年5月17日の投稿【一部を抜粋して翻訳】
〔南インドについては多くの方がすでに詳しく回答しているので〕北インドでも伝統的にベンガル菩提樹「SalまたはBanyan Tree leaves」で作った「Pattal Leaf plates」が使われてきたことは指摘しておきたいと思います。

※1 〔 〕は私が補った言葉、( )はご本人が書いたもの。

※2 申し上げるまでもありませんが、実名登録制サイトとはいえ、記されている個人の見解が事実か、また、客観的にみてどれほど正確かは分かりません。
私はこういう掲示板的な情報を鵜呑みにはしませんが、リサーチの手がかりとして使っています。たとえば文中にある行事や物の名前で、ここからさらに検索をかけるなど。

6) 北インドの葉皿

https://goo.gl/fDv6rP

上のDushyant Chauhanさんの回答に出てくる北インドの葉皿の写真。

インド各地、そして世界のあちこちで、どんな植物がお皿として、あるいは調理のツールとして使われているか、もっと調べてみたくなりますね。
楽しいご質問ありがとうございました!

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2016-08-09 | Gallery

インドのデコトラ

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インドの田舎道にて。

タミルナードゥ州南部のこの村で何台も見かけたトラクターはどれも色鮮やか。
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そしてフロントライトの脇には必ず牛がいました。
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動力はエンジンに代わっても、先頭を牽くのはやはり牛なのか!?

聖なる牛のはずなのですが、どことなくチャーミングな面立ち。

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2016-07-25 | 調理器具

魚をさばくインド人|調理器具(1)

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インドの台所には、何に使うのか想像もつかない調理器具が結構あります。なかでも、初めて見るとびっくりするのが包丁ではないでしょうか。

これがインドの包丁。
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まな板を使わず、立てた刃に食材を当ててスパスパ切っていきます。調理台の端に引っ掛けて使うようになっています。
ちょっとしたものは、正面にかかっている黄色いまな板で、私たちにも見慣れた包丁やぺティナイフを使って、トントン刻むこともあります。

これは田舎のお屋敷の台所。
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下に座って調理するのは、よくある光景です。あぐらをかいて座り、包丁の台座を足で押さえています。
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インド南部、タミルナードゥ州の海沿いの町では、魚市場の出口に、魚をさばいてくれるお姉さんたちがいました。50ルピーほど払うと、買ってきた魚のヒレなどを取り、ぶつ切りにしてくれます。立てた刃に魚を当てて、鱗まで取る、華麗な手さばき(魚さばき?)を撮影してきましたのでぜひご覧下さい!

ちなみに魚市場は屋根があるのみで、常温(その頃は気温30℃以上)で魚を並べています。ハエがたかってはいるものの、鮮度はそこそこ良さそうでした。日本のように生で食べるのは難しいでしょうが、殺菌効果の高いターメリックなどのスパイスを加えて炊くので、これでいいのでしょうね。
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こんな贅を尽くした美しい包丁もあります。美食の郷として名高い、タミルナードゥ州のチェッティナードゥという町で見たもの。由緒あるお屋敷で使われていたもので、博物館の展示品です。
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ちなみに、お隣の国スリランカでは…
カレーの具にするバナナの花をトントン刻んで、まな板を片付けたと思ったら…
「あ、トマト切るの忘れたわ」と、刃を上に向けた状態で、包丁をお腹と調理台の間に挟み、トマトを当てて切っていました!!!
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香取薫先生のブログでも、スリランカのこの包丁使いが紹介されていました。先生はインドでも1、2回、同じやり方を見たことがあるとのこと。

イギリス植民地支配によって滅ぼされたスリランカのキャンディ王朝(1469~1815)の食文化を伝える本には、当時の包丁の写真があります(8と9)。
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インドのものとは形が違いますが、刃が上を向いていて、食材を当てて切るようになっています。解説文によると、柄の部分に座って使うらしい。
まな板を使わずに切るところは、インドと似ていますね。
出典: Ananda S. Pilimatalavuva, Recipes from the Cookery Book of the Last Kandyan Dynasty (2011)

追記(2016.7.30): スリランカの台所で包丁を使っている様子を描いた絵を見つけました!
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出典: Sybil Wettasinghe, Child in Me, Tharanjee Prints, 1996, p.12

日本では、いつから今のような包丁を使っているのだろうと調べてみたところ、面白い記事をみつけました。

澁川 祐子「料理人のパフォーマンスで発達した日本の包丁」

記事によれば、包丁の先祖ともいえる「刀子(とうす)」と、「切机」と呼ばれるまな板が、大陸から伝わったのは奈良時代のこと。
日本でもそのころはインドと同じく地べたに座って調理をしていたためか、まな板には脚がついていたそうです。まさに、切るための机だったんですね。

日本では、伝来当初からまな板とセットだった包丁ですが、実は、西洋の包丁は、必ずしもまな板を使うことを前提にしていない、という筆者の分析が興味深い。
箸で食べる文化圏では、つまんでそのまま口に運べるように切り方に気を使うけれども、ナイフとフォークの文化圏では、各人が皿の上で好きなように細かくするので、調理段階で切り方にこだわる必要がなかったのではないかというのです。

そう言われると、手で食べるインドやスリランカでは…、と想像がふくらみます。

ちなみに…
とても面白い記事だったので著者名をよく見たら、なんと!高校の同級生でした(笑)たぶん卒業以来お会いしてないですが、こんなところで活躍の一端にふれ、感激です。

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インドでまな板が使われてこなかった理由のひとつとして、香取先生は、水が必ずしも潤沢とは限らないインドで、まな板を頻繁に洗って清潔に保つのが難しいことも関係あるのでは、と推測しています。

そんな暮らしの背景に思いをめぐらせながら、キッチンスタジオペイズリーの授業では、みんなで床にしゃがんでインドの包丁でキュウリを切ってインド風サラダを作るんですよ!
私も担当しているビギナーズコースで、毎度、かなり盛り上がる、大好きな実習です。

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2016-06-16 | Blog, お土産

インドへの手土産 インドからのお土産

インドでもスリランカでも、お世話になる方々への手土産の用意は出発前の大仕事のひとつ。一方、日本へのお土産を選ぶのは、ときに緊張が続く旅先での、ちょっとほっとできる楽しい時間です。

この3月、インドのチェンナイという街で、目抜き通りの本屋さん(Higginbotham’s at Mount Road)に入るなり、目に飛び込んできた本がこれでした。

メヘンディのデザイン画集。
絵を描くのが大好きな小学校5年生の女の子へのお土産に、トレーシングペーパーをひと袋添えて渡しました。

メヘンディは、ヘナという植物性の染料で肌に模様を描く、インドの伝統的なボディアートです。この表紙の女性の腕に描かれている、赤い模様。インド人の結婚式の写真をみると、花嫁の手や足には必ずといっていいほど、このような美しいメヘンディが施されています。結婚式に限らず、特別な日に吉祥模様を身にまとって幸福を呼び込むのだとか。

さっそく本を広げ、ものすごい集中力で図案を写し取っていく小さなアーティストに「いつかあなたのオリジナルをデザインしてね」とリクエストしておきました。

ちなみに、インドのホームステイ先でヒットした手土産はこちら。

私自身はいつも新大久保で韓国製のを買っていますが、日本からのお土産なのでドラッグストアでメイド・イン・ジャパンのを探しました。

小分けなので家の中の女性陣で分配しようと思えばできるし、ひと箱500円くらいだから、他のものにちょっと添えて…という使い方ができて便利。

20代後半のお嫁さん、まだお肌ぴかぴかで何もいらないでしょってくらいでしたが、こんど親戚の結婚式があるからその前の日に使う!と、かなり嬉しそうでした。別のお宅で、年配の女性も静かな反応ながら目がキラキラ。

分かります、私も韓国出張のお土産にこれもらうの、いつも嬉しかったもん(笑)

インドも、生活レベルや嗜好などいろいろなので相手を選ぶとは思いますが、軽いものだし、メイドインジャパンの威力は絶大だし、インドの女性は総じて美白に関心が高いらしいので、カバンに忍ばせていって損はない一品かと思いました。

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2016-01-19 | English Articles

Fermenting Dosa Batter in Winter Tokyo

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It snowed in Tokyo this week. Talking about fermentation, now is the best time to make “miso” (soy bean paste) indispensable to Japanese daily meals. By fermenting boiled beans very slowly in this cold weather, you will get a richer taste. Click here if you are interested in miso making process.

On the contrary, this must be the worst season for dosa batter making. Dosa is a crape like food shown in the photo above. I folded it in half and put some spicy potatoes inside. It is one of the staple meals in the southern part of India made from rice and beans, soaked, ground, fermented over night and roasted with some oil. It requires some extra efforts to ferment its batter properly in this much cooler weather of Tokyo.

If the batter is not fully fermented, it has a bad taste of raw beans. It also seems to turn too fragile and become very difficult to keep in shape when cooking on a pan.

This cookbook on South Indian cuisine written in Japanese advices to use the “keep warm” function of a rice cooker or electric stove to ferment dosa batter. Unfortunately I could not keep the proper temperature with the utilities I have at home and ended up warming the batter up to 50°C  (122°F). It obviously was too hot for it to ferment properly. (But this book itself is definitely worth owning! Full of great recipes with step-by-step photos, detailed instructions and interesting essays on Indian food culture.)

I heard some Japanese people put the batter in a plastic bag and keep it in a bath tub with a lid filled with warm water. An Indian friend of mine living in Tokyo told me that she was once so desperate with the poor fermentation and even tried adding a very small amount of dry yeast to the batter.


At the Indian cooking school I am working for, we ferment the batter in a portable machine like this. You can set any temperature between 5 to 60°C (41 to 140°F), so it works both as a warm keeper and refrigerator.

Yes, it’s such a struggle to satisfy our cravings for dosa if you live in Tokyo… except for the hottest month of the year!

But… NO DOSA, NO LIFE!!

Maybe I am oversimplifying 😉 but the staple food of India is wheat in the North and rice in the South. Dosa is one of the various ways to eat rice in the southern region. They also make steamed bread called idli from the similar batter. For every meal, people chose what they eat with: boiled rice, dosa, idli, rice noodles or others… according to their tastes, mood and family tradition.

dosa1-1-12494595_945072688910616_570778513_oWhenever I visited my South Indian friends in Tokyo, I found them keeping the dosa batter like this in the fridge enough for a few days.
For meals or snack, they reached for this pot and quickly made some tasty dosa for me. I thought it was so cool and wanted to do the same!!
Thus, in spite of this cold weather, I have started my dosa-life…

So far, I have found this electric carpet I had at home quite useful in fermenting my dosa batter.

To warm the batter evenly, I put it in a wide bottom stainless pot. Then I  wrap the pot and carpet together with a wool stall.

I put a towel under the pot so that the batter won’t get too heated. After 6 hours, it was about 40°C (104°F). Isn’t this quite close to the summer temperature?

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Rice-beans ratio, batter thickness, roasting technique, accompaniments, etc….
Bit by bit, day by day, my spare-time experiments with dosa batter is going on.

Actually, dosa was the food that drove me to learn Indian cooking.
Maybe I will write about it some other time…

P.S.: The photos of the book and electric appliances are linked to the online shops. Click them if you are interested! 🙂

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2016-01-19 | 夢に出るドーサ

冬場の発酵を工夫する|夢に出るドーサ(1)

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今週は東京にも雪。発酵といえば、味噌を仕込むには今頃がベストシーズンだそうですね。低い気温で、ごくゆっくり発酵させることで味に深みが出るのだとか。(マルカワ味噌「なぜ味噌作りは寒仕込みがいいのか?」

一方、困ってしまうのがドーサの生地づくりです。ドーサとは、浸水した豆と米をペースト状に挽いて一晩発酵させクレープのように焼いたもの。上の写真は半分に折って具をはさんだところです。赤道に程近いインド南部の食べ物ですから、こんな気温で作るのはそもそも想定外というわけで・・・。

発酵が不十分だと生の豆の青臭い匂いが残っておいしくないし、焼いても、フライ返しを当てるとモロモロと崩壊してしまい一枚になりにくいみたい。

この南インド料理の本にはレシピと、炊飯器や電熱器の保温機能を使う発酵方法が紹介されています。ただ、残念なことに我が家のものではどうも熱くなりすぎるようで、生地温度が50℃になっていたことも!温度が高すぎても発酵しないですよね。(この本自体は、最高におススメです!!)

他で読んだ方法では、生地を袋に入れ、お湯をはった湯船に浮かべて蓋をするという方もいましたし、東京暮らしのインド人は困り果ててドライイーストを少しだけ入れてみたこともあるそうです。


私が勤めるインド料理教室では、気温が低いときはこんな保温器を使って発酵させます。
みんな、真夏以外はいろいろ試行錯誤しているようで・・・。

だって、ドーサを作りたいんですよ!!

インドの主食は、大雑把にいって北部は小麦で南部は米。詳しくは「グラフで見るインド各地の主食の違い|インドの主食(1)」をどうぞ。ドーサは、米を食べる地域の主食のバリエーションのひとつです。同じような生地を蒸せばイドゥリという蒸しパンになります。毎食ごとに、おかずをご飯で食べるかドーサで食べるか、蒸しパンや米粉の麺にするか等、好みと気分と各家庭の習慣で選んでいるようです。

dosa1-1-12494595_945072688910616_570778513_o南インド出身の人の家に行くと、みんなドーサの生地をこんなふうに数日分作り置きして冷蔵庫に入れています。これを食事時に、あるいは小腹がすくと、ササッと焼いて出してくれるんですよね。ドーサの生地を常備してる暮らしってなんかカッコいいなって、ちょっと憧れてしまって・・・笑

そんなこんなで、真冬のさなかにもかかわらず私のドーサ生活がスタートしたわけですが、いま試している発酵方法は、家にあったこんなホットカーペットを使うやりかたです。

生地に熱がなるべく均一に伝わるよう、底面広めのステンレスなべに入れ、ホットカーペットごとウールのストールで包んで保温するんです。大きなホットカーペットなら、上から覆っておくだけでもいいのでは。

鍋の下にタオルを敷くことで熱の伝わり具合をマイルドにしています。一晩これで置いて、朝、生地温度を計ったら40度ほどでした。真夏の気温に近くていい感じ♪

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生地の配合、濃度、焼き方、付け合せ・・・
ぼちぼちとですが、楽しく実験を続ける今日この頃です。

ドーサって、実は、私がインド料理を自分で作れるようになりたいと思った原点となる食べ物なんですよ。気に入っていた店のドーサが夢に出たことも!笑 そんな話も、そのうちまた・・・。

追伸: 本や道具の写真はオンラインショップにリンクしています。興味のある方はクリックしてみてくださいね (^^)

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